いつ何時も気が抜けない
これまで救急患者さんは救急車で搬送し、大きな病院などで手当てを受けるなどの処置がとられていました。
しかし、近年、大きな災害などで道などが寸断され、救急車が現場へ到着できなかったり、到着はしたけれど病院に行く途中がふさがれて病院へいけなかったりという事態が起きています。
又、一刻を争う患者さんを転院させる場合には、他の車などが通っている道路を使うより、空路で直線距離で運んだほうが、混雑もなければ時間も短縮できます。
ドクターヘリは重篤な患者さんに負担をかけないようにしつつ、患者さんの命をつなぐ移動手段なのです。
そんなドクターヘリには救急車よりも重篤な患者さんが乗ることが多いです。
そのため、そういった患者さんの緊急的な応急処置ができるような看護師が同乗することが大切です。
フライトナースが行う仕事はドクターヘリの要請を受けてから患者さんのいる場所へ行き、搬送先の病院に到着するまでの応急処置や初期治療が中心です。
病院などのように設備がすべて整っているわけではないので、ヘリに積んである器具や薬品を使っての処置になるので、フライトナースはそういった限られた設備の中で急を要する患者さんと向き合うことになります。
病院へ到着するまでにどんな処置を行うかで、病院へ着いた後の患者さんの容態も変わってくることもあるので非常に気が抜けない仕事です。
ですから瞬間的に必要なものを察知したり、臨機応変に装置を使ったりする能力が求められます。
そういった緊張する現場の中で、少しでも患者さんが状態が安定してくればフライとナースとしてこれほどの喜びはないといえるでしょう。